シーズン 3
53

【ネタバレ感想】アニメ『呪術廻戦』第3期 第53話(第3期6話)「部品」

投稿日: 2026年2月6日
感想
ネタバレ
第3期
死滅回遊編
秤金次
虎杖悠仁

【ネタバレ感想】アニメ『呪術廻戦』第3期 第53話(第3期6話)「部品」

2026年2月6日放送の第53話は、一言でいって「呪術戦の醍醐味」が凝縮された回でした。ロジカルで難解な伏黒・パンダ側の術式解明バトルと、理屈抜きで魂をぶつけ合う虎杖・秤側のタイマン。この二つの戦いが同時並行で進むことで、物語の緊張感が最後まで途切れることはありませんでした。

特にサブタイトルでもある「部品」という言葉の重みが、これほどまでに残酷に、そして力強く響くとは思わなかった。そんな第53話を振り返っていきます。

総評:対照的な三者が描く、死滅回遊攻略の光と影

今回のエピソードは、主要キャラクターたちの「スタンスの違い」が鮮明に描かれていたのが非常に印象的でした。

常に冷静沈着、状況を俯瞰して術式の穴を突く伏黒。人生を賭けに例え、何よりも「熱」と「パッション」を重んじる秤。そして、かつての天真爛漫さを捨て去り、ただ呪いを祓う「部品」に徹しようとする不気味なほどの虎杖。

この三者三様のコントラストが、絶望的な死滅回遊という状況下で、どうにかして突破口を見出そうとする「協力関係」へと集束していく構成が見事でした。秤金次という劇薬を引き入れることが、今後のプレイヤーたちの命運を分ける……そんな確信を抱かせる、手に汗握るエピソードでした。

第53話

物語の前半は、拠点へと急ぐ伏黒とパンダの前に立ちはだかる、もう一人の3年生・星綺羅羅とのバトルから始まります。「金ちゃんが危ない…!!」と秤を想う強い感情を露わにする綺羅羅。彼女(彼)が放つ術式「星間飛行(ラヴランデヴー)」は、詳細不明のマークを付与された者同士が、特定の順序を守らなければ近づけないという極めて厄介な妨害能力でした。

ここで光ったのが、伏黒の冷徹なまでの観察眼です。パンダが翻弄される中で、伏黒は自身の胸のマークと周囲の状況、そして「南十字星」という天文学的なキーワードから、術式のルールを瞬時に紐解いていきます。「次はアクルックスか……」と呟き、パズルのピースを埋めるように戦場を支配していく伏黒。そのロジカルな戦い方は、まさに『呪術廻戦』らしい知略戦の極みであり、観ているこちらも一緒に謎を解いているような興奮を味わえました。

一方、拠点の奥深くでは、虎杖と秤の「交渉」という名のタイマンが繰り広げられていました。ファイトクラブのオーナーとして、死を共にするにあたって対戦相手に、あるいは人生そのものに「熱」を求める秤。彼の拳は重く、そしてその言葉には、賭博師らしい独特の哲学が宿っています。「お前の熱を俺に見せてみろ」――。秤の問いかけは、物語の核心を突くものでした。

これに対し、虎杖が返した言葉と態度は、あまりにも痛ましく、そして不気味なものでした。秤の猛攻を正面から受けながらも、一切の防御を捨て、「自分は呪いを祓い続けるための部品だ」と言い切る虎杖。渋谷事変を経験し、あまりにも多くの犠牲を背負った彼の瞳からは、かつての輝きは消え、ただ役割を遂行するための「機能」だけが残っていました。

「部品に感情はいらない」と言わんばかりの虎杖の姿は、秤のパッションとは真逆の性質を持ちながらも、ある種の異様な「熱」を帯びていました。秤もまた、そんな虎杖の歪んだ覚悟の中に、自分が求めていたものとは別の、しかし決して無視できない「熱さ」を感じ取ったのではないでしょうか。この二人のぶつかり合いは、単なる力の優劣ではなく、互いの生き様を賭けた真剣勝負として、画面越しに強烈な圧力を放っていました。

そして物語の終盤、衝撃の展開が訪れます。死滅回遊に「ルール9」が追加されるというシステムのアナウンス。それは「プレイヤーは他プレイヤーの情報(名前、得点、ルール追加回数、滞留結界)を参照できる」という、さらなる殺戮を加速させる残酷なルールでした。

このルールを追加した張本人として映し出されたのは、圧倒的な強者感を漂わせる男、鹿紫雲一(かしもはじめ)。得点(ポイント)を達成した彼が放った「プレイヤーの全情報を開示させろ」という傲慢なセリフ。その冷徹な視線の先には、明らかに一つの目的——宿儺——があることを予感させ、物語はいよいよ制御不能な領域へと加速していく予感を残して幕を閉じました。

次回の予想

次回のタイトルは「東京第1結界①」。
ついに交渉を終えた虎杖たちが、伏黒の姉・津美紀を救うため、そして死滅回遊を終わらせるために、地獄のコロニー内へと足を踏み入れることになります。今回、秤という強力な「熱」を仲間に加えられたことは大きな前進ですが、同時に追加された「プレイヤー情報の開示」ルールが、彼らをさらなる窮地へと追い込むことは間違いありません。

原作でも屈指の緊張感を誇るコロニー潜入編。侵入と同時にバラバラに引き離される予感や、そこで待ち受ける新たな泳者(プレイヤー)たちとの出会い。鹿紫雲の動向も気になりますが、まずは虎杖と伏黒が、この歪なデスゲームの舞台でどう生き抜くのか。本格的に「死滅回遊」の第2幕が上がる次回の放送、一瞬たりとも目が離せません。

原作を購入する- アニメの続きは?

呪術廻戦

芥見下々 / 集英社 (既刊30巻)

アニメ第2期(渋谷事変)は原作136話まで。続きは17巻137話から読めます

当サイトでは、ユーザー体験の向上のためにCookieを使用しています。

サイトを利用することで、Cookieの使用に同意したものとみなされます。詳細はプライバシーポリシーをご確認ください。

【ネタバレ感想】アニメ『呪術廻戦』第3期 第53話(第3期6話)「部品」 | 呪術廻戦 | AnimeLogia