【ネタバレ感想】アニメ『ゴールデンカムイ』第5期 第52話「篤四郎さんの一番」
【ネタバレ感想】アニメ『ゴールデンカムイ』第5期 第52話(通算第52話)「篤四郎さんの一番」
今週の『ゴールデンカムイ』を観て、心が追いつかないのは私だけでしょうか。タイトルを見ただけで予感はしていましたが、これほどまでに美しく、そして切ない結末が待っていようとは……。宇佐美上等兵、彼の「愛」の物語が完結した第52話を全力でレビューします。
総評:狂気すら愛おしい。宇佐美時重、最期の輝きに全視聴者が震えた。
今回のエピソードは、アニメ史に残る「悪役の散り際」だったと言っても過言ではありません。
鶴見中尉を「篤四郎さん」と呼び、誰よりも彼の寵愛を求めた宇佐美。彼の行動原理はいつだってシンプルで、そして純粋でした。制作スタッフの気合も凄まじく、宇佐美と尾形のハイテンポな格闘シーン、そして火花散る演出から一転、ラストの静寂へと繋ぐ演出には脱帽です。
特筆すべきは、やはり声優陣の演技。宇佐美役・松岡禎丞さんの「狂気の中にある純真さ」と、鶴見中尉役・大塚芳忠さんの「すべてを包み込み、利用する優しさ」。この二人の掛け合いが、バイオレンスな物語を極上の人間ドラマへと昇華させていました。
第52話
物語は、燃え広がるビール工場での追走劇から一気に緊張感が高まります。
刺青人皮を奪った宇佐美の前に立ちはだかるのは、因縁の狙撃手・尾形百之助。この二人の戦闘シーンは、まさに「野獣同士の殺し合い」。銃火器だけでなく、肉体と知略を尽くしたドッグファイトは、最終章にふさわしい作画クオリティで描かれていました。
一方で、動力室に迷い込んだアシㇼパさんの前には、逃走中のオストログ(ジャック・ザ・リッパー)が姿を現します。絶体絶命のピンチ……!しかし、ここで彼女を救い、物語を動かしたのは、それぞれの執念でした。
そして、多くのファンが息を呑んだであろうクライマックス。
深手を負い、命の灯火が消えゆく宇佐美。そこに駆けつけたのは、彼が一生をかけて追い求めた「一番」の男、鶴見中尉でした。
「一番可愛がってやったのは、お前だ」
その言葉を贈られた宇佐美の表情を見た瞬間、彼がこれまでに犯してきた数々の罪すらも、一瞬だけ消えてしまったかのような錯覚に陥りました。馬の走る音、心臓の鼓動、そして愛する人の声。彼にとっては、これ以上ない「幸福な結末」だったのかもしれません。
- 宇佐美vs尾形、近接戦闘のスピード感が過去最高
- アシㇼパさんの窮地に現れる「あの緊張感」
- 鶴見中尉の「人たらし」の極致、その恐ろしさと救い
宇佐美という巨大な個性が物語から去る喪失感は大きいですが、彼が遺したものは、確実に金塊争奪戦を次のステージへと押し上げました。
次回予告
宇佐美の死を越えて、物語はさらに加速する。
工場の大火災はすべてを焼き尽くすのか、それとも新たな真実を炙り出すのか。
第53話、生き残る者に課せられた「役目」とは。
次週も、震えて待つしかありませんッ!