【ネタバレ感想】アニメ『ゴールデンカムイ』第5期 第51話「打ち上げ花火」
【ネタバレ感想】アニメ『ゴールデンカムイ』第5期 第51話(通算第51話)「打ち上げ花火」
今週の『ゴールデンカムイ』は、まさにタイトル通り。美しくも残酷な「打ち上げ花火」のような回でした。刺青囚人・上エ地圭二という、救いようのない、けれどどこか目を離せない怪物が残したインパクトは、私たちの心に深い爪痕を刻んでいきましたね。
総評:自己顕示欲の果てに。上エ地圭二が遺した「最悪の美」
第51話、凄まじいエピソードでした。何よりも圧倒されたのは、上エ地圭二という男の「最期」の描き方です。
この作品には数多くの変態(褒め言葉)が登場しますが、上エ地は「誰からも見向きもされない」という恐怖を抱えた、ある種現代的な孤独を抱えた男でした。彼が札幌の空に打ち上げた「自分だけの刺青」の花火。あの一瞬の輝きのために全てを賭けた姿に、戦慄と同時に、言葉にできない虚しさを感じた視聴者も多かったのではないでしょうか。
制作陣のこだわりも光っていました。花火が夜空を彩る裏で展開される、ビール工場内の泥臭い殺し合い。この「静と動」「美と醜」のコントラストは、まさにゴールデンカムイの真骨頂!スタッフが原作の「あの空気感」をいかに大切にしているかが伝わってきます。
第51話
物語は、札幌の街に打ち上がる奇妙な模様の花火から一気に加速します。
「刺青人皮を写した花火」という上エ地の奇行に、杉元、土方、そして第七師団が翻弄される展開。しかし、その混乱の中でも宇佐美上等兵の執着心はブレません。
今回、特に熱かったのは宇佐美と菊田特務曹長のやり取りです。
ビール樽が並ぶ狭い通路での攻防、そして二人の間に流れる「ある種の因縁」。菊田が宇佐美に向ける、憐れみとも軽蔑とも取れる視線。そして、宇佐美が鶴見中尉に向ける、純粋すぎて狂気すら感じる「愛」。
宇佐美の驚異的な身体能力を活かしたアクションシーンは、画面から飛び出してきそうな迫力で、松岡禎丞さんの「ひゃははは!」という笑い声が脳裏に焼き付いて離れません。
- 上エ地の「剥がされた皮膚」が夜空に舞う衝撃の演出
- 杉元の「不死身」を支えるアシㇼパへの信頼が垣間見える瞬間
- 白石の「脱獄王」としての意地が意外なところで役に立つ(?)
そして、上エ地の最期。
「お父さん見てる?」という独白と共に、自らの命を花火として散らした彼。彼が遺したものが、金塊争奪戦をさらに混沌とさせるトリガーになるという構成が見事です。
ラストシーン、花火の光が消えた後の静寂と、冷たい雪が降る札幌の街。これから始まる「地獄」の前の、嵐の前の静けさを感じさせる素晴らしい幕引きでした。
次回予告
花火は終わった。けれど、戦いは終わらない。
次回、第52話。
ついに鶴見中尉が札幌へ本格的に牙を剥く!?
ビール工場の大火災、そしてあの男たちの「本気の激突」が始まります。
来週まで待てないッ!