【ネタバレ感想】アニメ『葬送のフリーレン』第2期 第31話(通算31話)「好きな場所」
【ネタバレ感想】アニメ『葬送のフリーレン』第2期 第31話(通算31話)「好きな場所」
2026年1月30日放送の第31話は、一言でいって「最高に可愛い日常回」でした。一級魔法使い試験の緊張感が嘘のように、今回はシュタルクとフェルンの関係性にスポットが当たった、ファン待望のエピソードです。
総評:不器用な優しさが重なり合う、贅沢な足踏みの時間
今回の主役は間違いなくシュタルクでしたね。
物語は、師匠・アイゼンとの秘湯での思い出から始まり、城塞都市ハイスの温泉街でのひとときが描かれました。特筆すべきは、派手な魔法戦に代わって物語を彩った、温泉街の情緒溢れる楽曲と背景美術。異国情緒漂うメロディが、フリーレン一行の束の間の休息を鮮やかに演出していました。デリカシーはないけれど、誰よりも仲間を想うシュタルクの「控えめな優しさ」が際立ち、観ているこちらまで温かい気持ちになれる時間でした。
第31話
冒頭、シュタルクが思い出す師匠・アイゼンとの秘湯の記憶が、今回のテーマである「好きな場所」の土台を静かに作っていました。厳しい修行の中でも、師匠と過ごしたあの時間は彼にとって大切な宝物だったことが伝わってきます。
そして舞台は、城塞都市ハイスの温泉街へ。ここで描かれたフリーレンの「癇癪(かんしゃく)」エピソードには、思わずニヤッとしてしまいました。エルフという長寿種でありながら、時折見せる子供のような一面。そんな彼女をたしなめつつも、結局は優しく見守ってしまうフェルンとシュタルクの関係性が、今の彼らを本物の「家族」のように見せてくれます。
今回、視聴者の心を最も掴んだのは、フェルンの「構ってください」という一言からの流れではないでしょうか。フェルンの寂しさや不機嫌を敏感に察したシュタルクが、戸惑いながらもいきおいで彼女をデートに誘う。しかし最初は冗談だったその誘いも、フェルンのために真剣に喜んでもらおうとする不器用な行動は、この作品ならではの「贅沢な足踏み」を感じさせてくれました。
前日のフリーレンとの二人のやり取り、素直になりきれないけれど、どこか嬉しそうなフェルン。二人の不器用な優しさが交錯する演出は、言葉数が少ないからこそ、こちらにまでそのドキドキが伝わってくるようでした。
次回の予想:誰かの故郷
さて、そんな幸せな余韻に包まれたまま迎える次回、第32話は「誰かの故郷」。
今回、温泉街という「好きな場所」で心の距離を縮めた一行ですが、次なる目的地は、誰かにとっての「失われた故郷」へと向かう流れに。
原作ファンならピンとくる、要塞都市ヴァイゼ。一級魔法使い試験編で共闘したデンケンの故郷です。今回の穏やかなハイスの温泉街の描写が素晴らしかっただけに、黄金に変えられてしまった死の街・ヴァイゼとの対比は、相当に重く、そして美しいものになるのではないでしょうか。
黄金郷を支配する七崩賢・マハトの影がどのように忍び寄るのか。今回、シュタルクが見せた「誰かを想う優しさ」が、より過酷な運命の中でどう試されていくのか。期待と少しの緊張感を抱きつつ、次回の放送を楽しみに待ちたいと思います。